「先週と同じ依頼をしたのに、返ってきた文章の感じが違う」。スキルを何本か動かしていると、この違和感が出てきます。

書いてある中身は合っている。事実の誤りもない。ただ、話し方だけが揺れている。社外へ出す文であれば、その揺れはそのまま媒体の印象になります。

この記事は、口調を参照ファイルとして書き出す手順と、公開の手前で止める検査工程の作り方を扱います。素材は公式ドキュメントの記載と、自社で動かしているスキルの実情です(2026-08-03時点)。

こんなふうに調べていませんか

  • 同じスキルを呼んでいるのに、出力の口調が回を追うごとに変わっていく
  • 口調のルールは書いた。ただ、それが読まれているのかを確かめる方法がない
  • 出来上がった文章を、誰がどこで見てから外に出すのかを決めきれない

この記事を読み終えたときに手に入るもの

  • 口調のルールを、解釈が割れない形で書き出せるようになります
  • 機械で見つける層と、文脈を読んで判定する層を分けて置けるようになります
  • 仕組みができたかどうかを、自分の手で確かめる方法が手に入ります

結論30秒でわかる、この記事の結論

  • 口調をそろえる装置は2つあります。スキルに読ませる参照ファイルと、公開前に止める検査工程です。片方だけでは持ちません。
  • 参照ファイルは発火の直後に効き、会話が長引くほど効きにくくなります。検査工程はその穴を、回数に関係なく埋めます。
  • 書いた時点では、まだ守られていません。わざと外れた下書きを流し、止まるのを見て初めて仕組みになります。
話し方のばらつきは、この3か所で止まりますどれか1つが欠けると、残りの2つも効きません話し方のばらつきは、この3か所で止まります置く避けたい言い回しを紙に落とす理想像からではなく、出てきた文章から拾う渡すSKILL.mdから指し示す置いただけの状態は、机の上に無いのと同じ見る経緯を知らない相手に見せる書いた側の思い込みごと、外から見てもらう鈴木さんどれか1つが欠けると、残りの2つも効きません
話し方のばらつきは、この3か所で止まります — どれか1つが欠けると、残りの2つも効きません

進行役は3人です。若葉さんが言葉の意味から聞き、高梨課長が自分の手で動かす側から聞きます。答えるのは鈴木さん(本誌監修)です。

01AIエージェントのスキルが出す文章は、なぜ実行のたびに口調がずれるんですか?

若葉さん
若葉さんの発言

同じスキルを呼んでいるはずなのに、返ってくる文章の感じが違うことがあります。わたしの呼び方が悪いんでしょうか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

呼び方というより、机の上に開いておける資料の量の話に近いと思っています。作業が長引くと、古い資料から順に片づけられていく。そんな感じです。

Claude Codeの公式ドキュメントは、スキルが持てる参照コンテンツの一種として、規約やパターンと並べてスタイルガイドを挙げています(出典: Claude Code公式ドキュメント)。口調のルールをスキルに持たせること自体は、想定された使い方です。

ずれる原因は、ルールを書いていないことではありません。書いて読ませたものが、途中で手元から外れることです。会話が長く続いて自動要約が働くと、優先度の低い呼び出しから外れていきます(出典: Claude Code公式ドキュメント)。

つまり、読み込んだ直後の出力と、20往復ほど経った後の出力が同じ話し方だと決めつけないことになります。これが、参照ファイルとは別に検査工程を置く理由です。

この章のまとめ

口調のぶれは、決めごとが無いから起きるのではありません。決めたものが、途中で手元から外れるから起きます。

02スキルの口調をブランドボイス統一へ寄せるのに、AIエージェントには何を持たせるんですか?

装置は2つです。読ませる参照ファイルと、公開前に判定する検査工程。効く場面が違うので、片方で両方をまかなうことはできません

装置何をするか効く場面効きにくい場面
参照ファイル口調の定義とOK・NG例文をスキルに読み込ませる発火直後、最初の数回の出力会話が長引き、要約で読み込み内容が外れた後
検査工程出力を書き手と別の文脈で判定し、公開前に止める何回目の出力でも、書き手の思い込みごと検知する判定基準そのものが曖昧なとき
台所に置きかえると、役割の違いが見えますレシピと味見は、担当している時点が違います台所に置きかえると、役割の違いが見えますレシピと味見は、担当している時点が違います台所でいうとスキル運用でいうと壁に貼ったレシピ口調の参照ファイル作りはじめる前に目を通すSKILL.mdからの指し示し作った本人ではない人が一口食べる別文脈に置いた判定濃かった点をレシピへ書き足す禁止表現リストへの追記
台所に置きかえると、役割の違いが見えます — レシピと味見は、担当している時点が違います

以降は、この2つを次の順で扱います。口調の参照ファイルをスキルに持たせる手順、口調のずれを公開前に止める検査工程の作り方、そして、できたかどうかを読者自身が判定する動作確認の方法です。

何をスキルにして、どう分割するかという設計判断は『AIエージェントのスキル設計|呼ばれる単位に分ける4つの型』にまとめています。スキルが発火する条件そのものは『Claude Codeのスキルが発火しない|descriptionを直す4層』で扱っています。本記事は、発火した後に生成する文章の口調という1つの品質軸だけを掘り下げます。

03口調の参照ファイルは、AI社員に任せるスキルへどう持たせるんですか?

高梨課長
高梨課長の発言

実際のところ、どこに何を書けばいいんでしょう。特別な権限を通す必要はありますか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

権限は要りません。置く場所と、そこへ書ける状態があれば足ります。ただ、始める前に整えておくと迷わない準備が3つあります。

整えておくのは次の3つです。

  • 対象のスキルが、すでにSKILL.mdとして存在すること
  • 口調を統一したいシーンを2〜3個には切り分けられること(社外向けの告知文、問い合わせへの返信、社内向けの共有メモ、など)
  • 参照ファイルと検査結果を置くディレクトリ名を決めていること

Anthropic公式は、スキルが持てるコンテンツの一種として「規約・パターン・スタイルガイド・ドメイン知識」を挙げています。この種の内容は、会話に沿って読み込まれます(出典: Anthropic公式)。口調のルールは、この参照コンテンツとして書きます。

新しくblog-post-drafterという、自社ブログの下書きを作るスキルを例にします。SKILL.mdの本文から、口調の参照ファイルを指し示します。

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name: blog-post-drafter
description: 自社ブログ記事の下書きを、指定のテーマから生成する。ブログ記事を書きたいとき、下書きが欲しいときに使う。
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# ブログ記事ドラフト作成

指定されたテーマで、ブログ記事の下書きを作る。

## 口調

出力の口調は references/voice-guide.md に従う。
書き終えたら、voice-guide.md の禁止表現チェックリストと突き合わせてから提示する。

指し示す先のreferences/voice-guide.mdには、抽象的な形容詞ではなく、OK・NG例文のペアを並べます(下記は説明用の架空の例文)。

参照ファイルは、下から順に固さが変わります土台は動かさず、上の段だけを足していきます参照ファイルは、下から順に固さが変わります土台は動かさず、上の段だけを足していきます最上段:見比べる例文いちばん動く段。実物が出るたびに差し替える中段:使わない言い回し運用のなかで見つかるたびに増えていく土台:話し方の決めごとめったに書き換えない。書き換えると全部に響く上の段から書き始めると、土台が無いまま例文だけが増えます。
参照ファイルは、下から順に固さが変わります — 土台は動かさず、上の段だけを足していきます
# 口調ガイド(ブログ記事用)

## トーン
- 一文は60字を目安に区切る
- 断定より先に根拠を置く

## 禁止表現
- 「絶対に」「必ず」などの言い切り
- 二人称の命令形の多用

## OK例文・NG例文
- OK: 導入後、対応時間は平均3日短縮しました(自社実測)。
- NG: 導入すれば誰でも劇的に楽になります。

この章のまとめ

参照ファイルは、置いて、SKILL.mdから指し示すところまでが1組です。置いただけの状態では、まだ読まれません。

04OK例文とNG例文は、生成AIが書くスキルの口調にどこまで効くんですか?

Anthropic公式も、出力の質が見本に左右されるスキルでは、入出力の例を示す方が説明だけより明確に伝わると述べています(出典: Anthropic公式)。

書き方具体例再現性
抽象的な形容詞だけ「親しみやすく、誠実に書く」形容詞の解釈が実行のたびにぶれる
OK・NG例文のペア上記のようなOK文とNG文を並べる言い回しとして比較でき、ずれが小さくなる
解釈にゆだねるか、選択肢まで狭めるか決め方を替えると、ぶれの幅そのものが変わります解釈にゆだねるか、選択肢まで狭めるか決め方を替えると、ぶれの幅そのものが変わります形容詞で言い渡す「親しみやすく」とだけ伝える受け取り方は読む側にゆだねる呼ぶたびに、当たり外れが出る伝えた側は、伝えたつもりになれてしまいます並べた文から選ばせる選ぶ形と外れる形を対で置く判断は、見比べるだけで済むぶれ幅が、例文の間に収まる解釈の余地を、置いた選択肢の数まで減らします
解釈にゆだねるか、選択肢まで狭めるか — 決め方を替えると、ぶれの幅そのものが変わります

たとえばblog-post-drafterが「導入すれば誰でも劇的に楽になります」という一文を出したとします。禁止表現の「誰でも」に一致するため、次の生成では「導入後、対応時間は平均3日短縮しました」のように、根拠つきの言い方へ置き換わることを期待します。

ただし、その置き換えが起きるかどうかは、参照ファイルを読ませただけでは分かりません。期待と結果は別ものです。確かめる場所は、この後の検査工程になります。

05参照ファイルを分ける目安は、AI活用のシーンが増えたときのスキル運用ですか?

シーンが増えたら、1つのファイルに詰め込まず、シーン別に分けます。Anthropic公式も、複数ドメインを扱うスキルでは、ドメインごとにファイルを分けて無関係な内容を読ませないことを勧めています(出典: Anthropic公式)。

voice-guide-external.mdvoice-guide-internal.mdのように分ければ、余計な制約を持ち込みません。社内メモを読むときに、告知文向けの言い回し制約まで引きずらずに済みます

分けるのは、読む相手が入れ替わるときだけ全部を分けると、共通部分の手入れが止まります分けるのは、読む相手が入れ替わるときだけ全部を分けると、共通部分の手入れが止まります社外へ出す文社内で回す文名乗り方/言い切りの扱い/根拠を置く位置前置きの省き方/略語の許容/結論の位置どちらでも動かさないどちらでも動かさない : 一文の長さ / 禁止する言い回し / 例文で示す書き方同じ相手にしか出さないなら、割らずに1本のままで足ります。
分けるのは、読む相手が入れ替わるときだけ — 全部を分けると、共通部分の手入れが止まります

分ける判断そのものは単純です。相手が変われば分ける。同じ相手にしか出さないなら分けない。それだけで足ります。

判断が単純でも、運用の本数が増えると話は変わります。自社で運用するスキルは2026-07-28時点で59本あり、この規模になると口調のズレを毎回目視で追う運用は成立しません。1本ずつ人力で読み比べる確認は、本数が増えるほど追いつかなくなります。

06検査工程の1段目は、AIエージェントのスキルが書いた文章から何を機械で見つけるんですか?

検査工程は、機械的な検知と、文脈を読む判定の2段に分けます。1段目は禁止表現の有無をスクリプトで検知し、2段目は書き手と別の文脈に置いたスキルが、全体の話し方を判定します。

高梨課長
高梨課長の発言

1段目は、具体的に何を動かすことになりますか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

実行するだけの単純なチェックです。ここでは判断させません。当たった場所を教えてもらうところで、いったん止めます。

python3 scripts/check_voice.py draft.md references/voice-guide.md

このスクリプトは、禁止表現に一致した行番号と文字列だけを返し、良し悪しの判断はしません判断ではなく検知に徹することで、結果は毎回同じになります。先ほどの「誰でも」であれば、行番号と一致文字列だけが返り、それ以上の解釈は加えません。

1段目は、判断を持たない工程です拾える範囲を狭めた分だけ、結果が安定します1段目は、判断を持たない工程です拾える範囲を狭めた分だけ、結果が安定します1下書きを渡す見てほしい文章と、照らす先の一覧2文字として照らす意味を読まない。一致があるかだけを見る3当たった位置を返す行の場所と、当たった文字列だけ4直すかは人が決める良し悪しは、この工程へ持ち込まない鈴木さん拾えるのは、あらかじめ書いてある言い回しだけです
1段目は、判断を持たない工程です — 拾える範囲を狭めた分だけ、結果が安定します

機械的な検知には限界もあります。禁止表現の一覧に無い言い回しは、そのまま通ります。「誰でも」は拾えても、遠回しに同じ意味を持つ新しい言い回しまでは拾えません。この隙間を、2段目の判定で埋めます。

07検査工程の2段目は、なぜ別のエージェントにスキルの出力を判定させるんですか?

2段目は、context: forkを付けたスキルとして作ります。Claude Codeの公式ドキュメントによると、この設定を付けたスキルは独立したサブエージェントとして動きます。会話の履歴は引き継ぎません(出典: Claude Code公式ドキュメント)。書き手と同じ文脈で自己採点させないための仕組みです。

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name: voice-guide-check
description: 下書きの口調がvoice-guide.mdの基準を満たすかを判定する。記事や告知文の下書きができたときに使う。
context: fork
background: false
---

## 判定対象
$ARGUMENTS

## 判断基準
references/voice-guide.mdの禁止表現とOK例文に照らし、一致しない箇所を指摘する。

## 出力形式
- 判定: PASSまたはFAIL
- 理由: 該当箇所と、voice-guide.mdのどの項目に反するか
同じ下書きでも、聞く相手で答えが変わる変わるのは文章ではなく、見ている位置です同じ下書きでも、聞く相手で答えが変わる変わるのは文章ではなく、見ている位置ですそこへ至った経緯を知る相手なぜそう書いたかを覚えている自分の理由づけごと肯定しやすい通す方向へ寄っていく採点する側とされる側が、同じ席に座っています経緯を持たない相手手元にあるのは下書きと決めごとだけそこへ至った事情を知らない外れているものは、外れていると出る判定の材料を絞ることが、そのまま独立性になります
同じ下書きでも、聞く相手で答えが変わる — 変わるのは文章ではなく、見ている位置です

background: falseを付けているのは、判定が終わるまで公開の手前で待たせるためです。付けない場合、判定は裏側で進み、結果が戻る前に次の作業へ移ってしまいます(出典: Claude Code公式ドキュメント)。

判定結果は、たとえば「FAIL・理由:断定の言い切りが根拠なしに続いている・該当箇所は3段落目」のように、合否と場所と理由の3点を返す形にします。合否だけを返すと、書き手はどこを直せばよいか分からず、同じ理由で差し戻しが繰り返されます

何を判定するか何が判定するか見逃すもの
機械的な検知禁止表現・NGパターンの有無正規表現スクリプト表現は違反していないが、話し方として浮いた言い回し
文脈を読む判定全体の話し方がガイドに沿っているかforkした別文脈のスキルスクリプトがまだ拾わない新しい禁止表現の候補

見つかった新しい禁止表現の候補は、その場限りで直すのではなく、voice-guide.mdの禁止表現リストへ足し戻します。そうしないと、同じ言い回しが次回また2段目まで進んでから見つかることになり、1段目の役割が育ちません。

公開前に検査で止めるという考え方自体は、この媒体の記事そのものの制作でも使われています。段階の中身は『AI記事の品質管理|5段階で差し戻された15件と、漏れた数字』にまとめています。

この章のまとめ

2段目で拾った言い回しは、1段目へ戻します。戻さない検査は、同じ相手を毎回2段目まで通し続けます。

08スキルの口調がブランドボイス統一からずれるのは、AI導入の現場で何が起きているからですか?

ずれ方には型があります。運用の現場で見かけるのは、次の3つです。

参照ファイルを最初に読ませただけで安心する

一度読み込んだスキルの内容は、そのまま会話に残り続けるわけではありません。自動要約が働くと、直近に呼んだスキルほど優先され、古い呼び出しは丸ごと落ちることがあります(出典: Claude Code公式ドキュメント)。長いセッションほど、途中でもう一度呼び直すか、検査工程で下支えする必要があります。

検査を同じ文脈のまま自己採点させる

書き手自身に「この下書き、ガイドに沿っていますか」と聞くと、直前まで自分が書いた理由づけごと肯定しがちです。context: forkで会話履歴を切り離し、判定材料を下書きと参照ファイルだけに絞ることで、この偏りを避けられます。

抽象的な形容詞だけで口調を定義する

「親しみやすく」「誠実に」といった形容詞は、実行のたびに解釈が割れます。前段の表で示したように、OK・NG例文のペアに置き換えるほうが、比較できる分だけずれが小さくなります。

09口調を守らせる仕組みができたかは、AIエージェントのスキルでどう確かめるんですか?

高梨課長
高梨課長の発言

できた、と言える基準はどこに置けばいいですか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

わざと外れた下書きを流して、止まるかどうかを見ます。うまくいく例だけを試すと、何も判定していない状態を見逃します。

口調を守らせる仕組みができたかどうかは、次の3点で判定します。

チェック項目合格の基準不合格の時に疑う場所
参照ファイルが読まれているか出力に禁止表現が0件SKILL.md内の参照記述の有無、パスの誤り
検査工程が機能しているか禁止表現をわざと混ぜた下書きを流し、FAILと理由が返るcontext: forkの設定漏れ、判断基準の記述不足
長いセッションでも保たれているか20往復ほど経った後の出力でも禁止表現が0件自動要約の後にスキルを再度呼び出しているか
仕組みになったと言える3点と、言えない1点通る例だけを流している間は、まだ未完成です仕組みになったと言える3点と、言えない1点通る例だけを流している間は、まだ未完成です決めごとが読まれている(出た文に、避けたい言い回しが残らない)検査が止める(外した下書きを流すと、理由つきで戻ってくる)やり取りを重ねた後でも、同じ結果になる通る下書きだけを流して、確認を終わりにする止まらない検査は、止める力の有無を確かめられません
仕組みになったと言える3点と、言えない1点 — 通る例だけを流している間は、まだ未完成です

2つ目のチェックが特に重要です。合格するケースだけを試すと、検査工程が実際には何も判定していない状態を見逃します。わざと違反させた下書きを用意し、FAILとその理由が返ることを確認してから、次に進みます。

10明日からAI社員のスキルの口調を整えるには、どこから手をつけるんですか?

手をつける順番は決まっています。書き出す、読ませる、確かめる。この順を入れ替えると、確かめる材料が無いまま運用だけが始まります。

まず、いま出ている出力から、避けたい言い回しを拾います。頭の中の理想像ではなく、実際に出た文章から拾うほうが早く決まります。次に、拾った言い回しを禁止表現として書き、対になるOK例文を添えます。最後に、わざと外れた下書きで検査工程を動かします。

順番を守ると、途中で止まっても手戻りが小さくなります。書き出しただけで終わっても、次に読ませるところから再開できます。逆に、確かめる工程を先に作っても、判定するよりどころが無いままでは動きません

11よくある質問

口調の参照ファイルは1つにまとめるべきですか、シーン別に分けるべきですか

シーンが2つ以上あるなら分けます。1つのファイルに詰め込むと、関係のないシーンの制約まで毎回読み込むことになります。分けたときは、SKILL.md側で指し示す先も一緒に直します。

検査工程は、すべての出力に対して毎回回す必要がありますか

公開前提の出力には毎回回します。下書き段階の試作や、人がすぐ読んで直す前提のたたき台では、省略しても実害は小さいです。判断の分かれ目は、そのまま外に出るかどうかです。

参照ファイルを作らず、SKILL.mdの本文に口調のルールを直接書いてはいけませんか

短いルールなら直接書いても動きます。ただしOK・NG例文が増えると本文が長くなり、発火のたびのコストが上がるため、早めに参照ファイルへ切り出します。

検査工程が毎回FAILになる場合、まず疑うべきはどちらですか

判断基準の記述です。参照ファイルの禁止表現が広すぎないか、OK例文が実態に合っているかを先に見直してから、出力側の問題を疑います。

口調の検査と、スキルが正しく作業できたかの評価は同じ仕組みで良いですか

分けたほうが扱いやすいです。作業が正しいかの評価は完了までの手順全体を見ますが、口調の検査は出来上がった文章の話し方だけを見る、より狭い判定です。

12まとめ|今日やる3つのこと

この順で手をつけます

  1. 出た文章から、避けたい言い回しを拾う

    理想から書き始めると、実物と噛み合いません

  2. 拾った言い回しを禁止表現にして、対になるOK例文を添える

    形容詞のままだと解釈が割れます

  3. わざと外れた下書きを流して、止まるのを見る

    止まるのを見るまでは、まだ仕組みではありません

AI検索では、こう聞かれています

  • スキルの出力の口調が毎回変わるのは、どうすれば止まりますか?

    「AIエージェントのスキルが出す文章は、なぜ実行のたびに口調がずれるんですか」の章で説明しています

  • 口調のルールは、AIエージェントにどう持たせればいいんですか?

    「口調の参照ファイルは、AI社員に任せるスキルへどう持たせるんですか」の章で説明しています

  • 口調の判定を、書いた本人とは別に置く意味は何ですか?

    「検査工程の2段目は、なぜ別のエージェントにスキルの出力を判定させるんですか」の章で説明しています

次に読むなら、この記事です